Vol. 7, No. 2を刊行いたします

分析哲学と文化をつなぐフィルカル、最新号『フィルカル Vol. 7 No. 2』が、8月31日(水)に発売となります。以下に、最新号の内容をご紹介いたします。(目次はページ最下部)

書影

内容紹介

今号の巻頭を飾るのは、特集1「遺跡と廃墟の美学」。遺跡・廃墟はどうして私たちの心を惹きつけるのか。そもそも、それはどんな対象なのか。なぜ遺跡を解体してはならないのか。廃墟は保全されるべきなのか。気鋭の哲学・美学研究者が独自の観点から分析します。

特集2「この論文がすごい」では、哲学・倫理学・美学といった多分野の研究者8名が、国内外の「推し」論文13本を熱く紹介します。「書」評ならぬ「論文」評という新しいチャレンジです。話題の論文のポイントや最新の研究情勢、それから評者の関心に至るまで、普段なかなか聞けない話題をお楽しみください。

今号からスタートするシリーズ「分析哲学と哲学史研究」ではニーチェをフィーチャー。分析哲学者とニーチェ研究者は、いまニーチェをどう読んでいるのか。分析哲学の大家・飯田隆氏をはじめ4名の研究者が、今日なお刺激的なニーチェの思想を読み解きます。

哲学への入門記事として、独創的な道徳思想で知られるバーナード・ウィリアムズの哲学の詳しい紹介や、「猥褻」と呼ばれる表現の悪さを考察する「性表現の哲学入門」を掲載。そのほか、VTuberネルソン・グッドマン徳倫理学などに関する査読論文を収録。また、高校教員・文筆家である和辻龍による報告記事「 これが高校生の本音?! 振り返ればそこに哲学がある 」や、コラム「#桜川ひかりに哲学のことをきいてみた」、 次田瞬『人間本性を哲学する―生得主義と経験主義の論争史』 についての書評記事など、多種多様な記事がそろっています。

『フィルカル』は、AmazonBASEのほか、一部大型書店、一部大学生協でお求めいただけます。

目次

特集1 遺跡と廃墟の美学
序文(萬屋博喜)
「被爆建築の美学 旧広島陸軍被服支廠を中心に」(萬屋博喜)
「廃墟の保存は廃墟を壊す」(松永伸司)
「みえかくれする人影 廃墟と意図の美学」(難波優輝)

特集2 この論文がすごい
序文(古田徹也)

特集シリーズ 分析哲学と哲学史研究
趣意文(大戸雄真)
「分析哲学とニーチェ」(飯田 隆)
「ニーチェ哲学の「分析系」解釈について」(竹内綱史)
「ひとはいかにして本来のおのれを語りうるのか 分析哲学的ニーチェ解釈と歴史的観点との接続」(梅田孝太)
「「歴史」の問題 ニーチェ『人間的、あまりに人間的』における形而上学批判」(谷山弘太)

哲学への入門
「バーナード・ウィリアムズ入門 第1回」(渡辺一樹)
「性表現の哲学入門 第2回」(八重樫 徹)

論文
「「バーチャルYouTuber」とは誰を指し示すのか?」(山野弘樹)
「グッドマンの芸術理論にかんする一考察 なぜグッドマンは芸術を論じたか」(豊泉俊大)
「道徳教育論としての新アリストテレス主義的徳倫理学の可能性 ハーストハウスの「有徳な行為者」と徳の正当化に焦点を当てて」(中西亮太・羽根田秀実)

シリーズ ポピュラー哲学の現在
対談「哲学と自己啓発の対話」第十回(玉田龍太朗/企画:稲岡大志)

報告
「これが高校生の本音?! 振り返ればそこに哲学がある」(和辻 龍)

レビュー
「次田瞬『人間本性を哲学する―生得主義と経験主義の論争史』(青土社、2021 年)書評』(NHK出版、2021年)」(小林大晃)

コラム
「#桜川ひかりに哲学のことをきいてみた 第6回 何をどこまで勉強すべきか」(桜川ひかり)