Vol. 5, No. 3を刊行いたします。

『フィルカル Vol. 5 No. 3』が12/25(金)にいよいよ発売となります。スタッフのあいだで創刊当初目標としていた5年がこの5-3で終わることになります。読者や、原稿をお寄せくださる方々をはじめ、広告をご出稿くださる企業様、弊誌を取扱いいただいている書店様、編集委員の皆様 など本当に多くの方のご協力のおかげで、ここまで何とか続けることができています。今後も充実した誌面づくりに努めて参りますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。

以下に、今号のコンテンツをご紹介いたします。

特集1:分析フェミニズムの歩き方
「分析哲学を変えるフェミニズム」(木下頌子)
「分析フェミニズムブックガイド」(和泉 悠、八重樫 徹、三木那由他、峯島宏次、飯塚理恵、佐藤邦政、佐藤 靜、石田 柊、木下頌子、森 功次、笠木雅史)

特集2:オンライン授業
序文 (佐藤 暁)
「「一回きり」と「やり直し」との間で」(稲岡大志)
「私は如何にして心配するのを止めてオンライン授業を愛するようになったか」(長門裕介)
「哲学のオンライン授業を文書配布形式で行う理由」(森 功次)

シリーズ:哲学のニーズ
「哲学の(さらにいくつもの)ニーズ」(朱喜哲)
「哲学で起業 ビジネスと哲学を問いなおす」(吉田幸司)
「セオ商事の営業日誌 考えることから疎外されることの哲学」(瀬尾浩二郎)
「哲学の出口をデザインする 市場(いちば)で哲学するための試論」(今井祐里)
「哲学の尊大さと卑屈さについて」(永井玲衣)
「ソフィストにならいて」(難波優輝)
「哲学者の個人技に基づくビジネスとの協働 クリスチャン・マスビアウ『センスメイキング』を読む」(谷川嘉浩)

シリーズ:アメリカ哲学史
「断絶のほうへ―『連続と断絶―ホワイトヘッドの哲学』を紹介しつつ」(飯盛元章)
「ジョン・デューイの自然主義とは何か、そしてそれがどのように社会科学に継承されたか―シカゴ、コロンビア、カリフォルニアの社会学と質的調査」(谷川嘉浩)

シリーズ:哲学史研究の意義
「哲学史研究は哲学研究でも歴史研究でもない」 (川瀬和也)

シリーズ:ポピュラー哲学の現在
対談「哲学と自己啓発の対話」第五回 (玉田龍太朗/企画:稲岡大志)

新著小特集:環境美学
「『環境を批評する―英米系環境美学の展開』について」(青田麻未)
「青田麻未『環境を批評する―英米系環境美学の展開』(春風社、2020 年)書評 サウンドスケープ概念の観点から」(坂東晴妃)

哲学への入門
悪い言語哲学入門 第2回 (和泉悠)

特別連載
ウソツキの論理学(連載版)哲学的論理学入門 第3回「ハーモニーが崩れるとき」(矢田部俊介)

コラムとレビュー
「誰がジャンヌを笑えるのか?ティファンヌ・リヴィエール『博論日記』中條千晴訳(花伝社、2020 年)書評」(木山裕登)
「近藤和敬『ドゥルーズとガタリの『哲学とは何か』を精読する―〈内在〉の哲学試論』(講談社選書メチエ、2020 年)書評」(内藤 慧)
「重田園江『フーコーの風向き―近代国家の系譜学』(青土社、2020 年)書評」(池田信虎)
「『デジタルゲーム研究入門』入門(あるいは「裏」デジタルゲーム研究入門)」(茂内克彦)
「入不二基義『現実性の問題』(筑摩書房、2020 年)書評」(三浦亮太)
「美学相談室 第3回 ポピュラーカルチャーを美学するには?」(難波優輝)
「#桜川ひかりに哲学のことをきいてみた 第 1 回 読書会のすすめ」(桜川ひかり)
「N H Kよるドラ「ここは今から倫理です。」制作監修日記 テレビドラマと哲学の間」(神戸和佳子)

Vol. 5, No. 2を刊行いたします。

分析哲学と文化をつなぐ雑誌『フィルカル』のVol. 5, No. 2が、本日8/31(月)に刊行されました。以下に、内容をご紹介いたします。

対談「哲学対話:言葉による言葉の吟味としての」 (山田圭一、池田喬、佐藤暁) 特集1:描写の哲学
「描写の哲学を描写する」(松永伸司)
「イメージを切り貼りするとなにがどうなるのか インターネットのミーム文化における画像使用を中心に」(銭清弘)
「キャラクタの画像のわるさはなぜ語りがたいか 画像のふたつの意味と行為の解釈」(難波優輝)
「視覚的修辞 エル・グレコからアボガド6まで」(村山正碩)

特集2:アメリカ哲学史をリブートする
序文 (朱喜哲 )
「アメリカ哲学史の何がリブートされつつあるのか」(加藤隆文)
「古典的プラグマティズム再考 共訳書紹介を兼ねて」(大厩諒)
「子どもの道徳性はどこからくるのか 19世紀米国における超自然主義的有機体論を再考する」(岸本智典)
「デイヴィドソンからローエル兄弟へ あるいはアメリカ哲学史とハーヴァードの切っても切れない関係について」(入江哲朗)

シリーズ:哲学のニーズ 「哲学者への市場ニーズ」を再考する
「「フィルカル・サーベイ」事業の立ち上げに寄せて」(朱喜哲)
「基礎研究への貢献という哲学の使い道」(仲宗根勝仁)
「哲学は役に立たなくても」(濵本鴻志)
「古代型の哲学者」(中川裕志)

シリーズ:ポピュラー哲学の現在
対談「哲学と自己啓発の対話」第四回 (玉田龍太朗/企画:稲岡大志)

哲学への入門
悪い言語哲学入門 第1回 (和泉悠)

特別連載
ウソツキの論理学(連載版)哲学的論理学入門 第2回「ハーモニー」(矢田部俊介)

翻訳
倫理的絶対主義と理想的観察者 (ロデリック・ファース、岡本慎平訳)

解説
「ロデリック・ファースの生涯とその影響 「倫理的絶対主義と理想的観察者」解説」 (岡本慎平)

報告
「環境美学のフィールドワーク ヘルシンキ滞在を通じて」(青田麻未)

コラムとレビュー
「バーナード・レジンスター『生の肯定 ニーチェによるニヒリズムの克服』(法政大学出版局、2020 年)書評」(中山弘太郎)
「酒井健太朗『アリストテレスの知識論』(九州大学出版会、2020 年)書評」(杉本英太)
「教養の意義を語ることの意義について 戸田山和久『教養の書』に寄せて」(八重樫徹)
「ダグラス・クタッチ『現代哲学のキーコンセプト 因果性』(岩波書店、2019 年)書評」(飯塚舜)
「美学相談室 第2 回 分析美学は批評に使えるのか?」(難波優輝)

Vol.5, No.1を刊行しました

分析哲学と文化をつなぐ雑誌『フィルカル』のVol. 5, No. 1を刊行しました。以下に、ご紹介いたします。

分析哲学と文化をつなぐ雑誌『フィルカル』のVol. 5,No. 1です。

最新号特集は「いけばなの美学」「学問と勉強のジェンダー・ギャップ」「ELSI」の3本立てです。
さらに、2019年のおすすめ書籍を哲学内外の専門家・名物編集者たち26名がプッシュする企画「フィルカルリーディングス」は今号最大の目玉となっております。
映画監督小野さやか氏インタビューほかも含む圧倒的ボリュームでお届けいたします。

特集1:いけばなの美学
趣意文「越境するいけばな」(柳川太希)
座談会「いけばなと批評」(鈴木亘/青田麻未/Jean Lin/柳川太希/佐藤暁)
「いけばなは現代アートでありうるのか」(Jean Lin)
「勅使河原蒼風におけるいけばな:制約のある今ここにおける「心」の表現に着目して」(柳川太希)
「乱反射するいけばなの自然―小原流琳派調いけばなを事例として」(青田麻未)

シリーズ:ドキュメンタリー映画は思考する
紹介文(吉川孝/小手川正二郎)
小野さやか監督インタビュー:ドキュメンタリー映画のある人生

シリーズ:ポピュラー哲学の現在
対談「哲学と自己啓発の対話」第三回 (玉田龍太朗/企画:稲岡大志)

特別連載
ウソツキの論理学(連載版)哲学的論理学入門 第1回「哲学的論理学の「哲学」とは何のつもりか」(矢田部俊介)

哲学への入門
時間論入門 第3回「時空とは何か―絶対説・関係説・超実体説―」(大畑浩志)

特集2:学問と勉強のジェンダー・ギャップ
特集「学問と勉強のジェンダー・ギャップ」に寄せて 差別を気にせずにすむこと、マジョリティであること: 牧野あおい『さよならミニスカート』を手がかりに (谷川嘉浩)
「日本における理工系分野のジェンダー・ギャップの現状」(一方井祐子)
「実体験から考える哲学のジェンダー・ギャップ」(酒井麻依子)

特集3:「ELSI」というビッグウェーブ
序文(朱喜哲)
「データビジネスと倫理・法・社会― シンポジウム「ELSI対応なくして、データビジネスなし」聴講記」(大谷卓史)
「倫理学者、無謀にもELSIを語る」(長門裕介)

研究への招待
「分析系ニーチェ研究への招待 難解なニーチェ哲学をクリアに解釈する」(大戸雄真)
「メアリー・ミッジリー:人間本性と想像力の哲学者」(イシュトバン・ゾルタン・ザルダイ/木下頌子訳)

コラム、レビュー、新刊紹介
「美学相談室 第1回「『美しい』ということばの意味?」」(難波優輝)
「源河亨『悲しい曲の何が悲しいのか:音楽美学と心の哲学』書評」(木下頌子)
「鬼界彰夫『ウィトゲンシュタイン 思考の生成原理―『確実性について』解析の試み』(皓星社、2020)」(菅崎香乃)

既刊の一部をウェブ公開します

新型コロナウィルスの感染拡大に伴って、各地で外出の自粛や書店・図書館の休業・休館の動きが拡大しています。これを受け、雑誌『フィルカル』はバックナンバーのなかからいくつかの記事を期間を限定して無料で公開いたします。雑誌『フィルカル』は専門家向けの哲学専門誌としてだけではなく、哲学に興味のある方すべてに手に取って頂きたいという思いで創刊されました。この無料公開では「文化と分析哲学をつなぐ」という『フィルカル』の試みをみなさまに知っていただくために相応しいと思われる記事を編集部がセレクトしました。困難な状況ではありますが、哲学に関心を持つ方のお力になれれば幸いです。

フィルカル編集部・長門裕介

新・哲学英文ジャーナル

2021年、
分析哲学系査読付き英文ジャーナル
Review of Analytic Philosophy (RAP、通称ラップ)
が株式会社ミューより創刊されます。

Editor-in-Chief には、
一ノ瀬正樹先生(東京大学名誉教授、現武蔵野大学教授)
をお迎えし、
Associate Editors には、
Professor Alan Hajek (Australian National University)、
Professor Nick Zangwill (University of Hull, UK)、および
Professor Graham Priest (City University of New York) など、
錚々たる先生方にご就任いただきます。

日本発、東京発のジャーナルとして、
国内外問わず、幅広く、
分析哲学に関する論文を受け付けております。

詳細は以下のサイトをご覧ください。
http://rap-journal.net/

創刊号に掲載可能な論文の投稿締め切りは、2020年4月30日です。

下記よりご投稿いただけます。
http://rap-journal.net/submit-for-authors/

ご質問は、以下RAP編集部までお問い合わせください。
rap[at]myukk.org([at] を @ に変えてください)

フィルカルに加えて、RAP へのご投稿も、お待ちしております。