フィルカル×東京大学UTCP(共生のための国際哲学研究センター)の共同開催にて、イベント「企業が哲学と出会うとき:日本における企業内哲学の実際」を開催します。
*2024年6月27日:定員に達したため参加申込を締め切りました。お申し込みいただきありがとうございました。
イベント概要
近年、世界的に、哲学界と企業界の交流が盛んになっています。
日本でも少なからずそのケースが見られますが、総じて、その実態はいまだ明らかであるとは言い難く、散見される言説ももっぱら哲学者側からのものです。
しかし「企業内哲学」は、哲学者と企業のあいだの共生の様式のひとつです。
そのため、企業内哲学の動向を理解するためには、哲学者の言説だけでなく、企業の側からの声に耳を傾けることが求められます。
そこで今回は、企業内哲学にかかわる企業と哲学者、ふたつの立場から議論を交わすイベントを企画しました。
哲学者側からは、三人の若手研究者がモデレーター・オーガナイザーとして登壇し、
企業側からは、2018年に哲学者を監査役として迎え入れた株式会社メタ・辻英人さん、
2023年に新規事業開発部門に哲学対話・哲学思考を導入したNECソリューションイノベータ株式会社・松本元延さんのおふたりをゲストスピーカーとしてお招きします。
とくに以下のような問いが議論の焦点となります。
- どうして、どのようなプロセスで哲学者を会社に迎え入れたのか?
- 会社のなかで哲学(者)は実際どのような《機能》を果たしているのか? またその機能は当初から想定されていたのか?
- 哲学者を迎え入れることで社内にどのような《影響》があるのか?(良い面も悪い面も)
- 哲学者による「哲学」と一般に言われる経営「哲学」とに違いはあるのか?
本イベントでは、以上の問いをめぐる議論をつうじて、企業内哲学の実際を参加者のみなさまと共有し、その実践にどんな条件があり、何に注意するべきなのかを考えます。
そのなかで、哲学と企業を取りまく今日の時代状況についても、考察を深めることができるはずです。
詳細
- 日時:2024年6月30日(日)15:00–18:00(開場14:45)
- 形式:対面のみ・オンライン配信なし
- 会場:東京大学 駒場キャンパス「21 KOMCEE East K211」
- 参加費:無料
- 定員:70名(定員に達し次第、お申込みを締切らせていただきます。)
- 参加申し込み:下記お申込みフォームから事前にお申込みください。(所要時間1分)
ゲストスピーカー
辻英人
株式会社メタ
公認会計士、株式会社メタ代表取締役。大手会計ファームにて会計・内部統制監査、株式公開準備や不正調査、コーポレート・ガバナンスシステム関連の支援業務を経験したのち独立。2017年にメタを設立し、経営戦略や基盤の整備・高度化支援を行う。
松本元延
NECソリューションイノベータ株式会社
広告代理店・コンサルを経てNECに入社。長年ビッグローブにおいてサービス開発と運営に従事。その経験を生かしたいと現在のNECソリューションイノベータに移り、新規事業開発支援に携わり9年目を迎えている。
モデレーター・オーガナイザー
佐々木晃也
大阪大学
大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程。専門はスピノザ。株式会社メタおよび諸法人とともに哲学一般に関する調査研究も行う。最近の論文に「企業内哲学者はいかなる意味で哲学者であるのか?——企業哲学実践の動向とその批判」(2024)。
堀越耀介
東京大学
東京大学UTCP上廣共生哲学講座特任研究員/日本学術振興会特別研究員(PD)。学校や企業で哲学コンサルティング/哲学対話を行う。専門は教育哲学/哲学プラクティス。
稲岡大志
大阪経済大学
大阪経済大学経営学部准教授。『フィルカル』副編集長。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。専門はヨーロッパ初期近代の哲学、数学の哲学、アニメーションの哲学など。主な業績に、『ライプニッツの数理哲学——空間・幾何学・実体をめぐって』(単著、昭和堂)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(共編著、総合法令出版)、『3STEP 応用哲学』(分担執筆、昭和堂)など。
会場案内
東京大学 駒場キャンパス「21 KOMCEE East K211」 ※対面のみで実施
構内図
共催:東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属 共生のための国際哲学研究センター(UTCP)、フィルカル