Vol. 4, No. 1を刊行いたします。

分析哲学と文化をつなぐ雑誌『フィルカル』のVol. 4, No. 1を3月31日に刊行いたします。
400頁を優に超える大ボリュームの今号、巻頭を飾るのは一ノ瀬正樹氏による「音楽化された認識論」の哲学。
2つある特集のひとつ「ポピュラー哲学」では、『ニーチェの言葉』以降のポピュラー哲学書の流れを一望するガイドや、各種レビュー(対象は『君たちはどう生きるか』、原田まりる、山口周、オンフレらの著書)を掲載。
もうひとつの特集では『映画で考える生命環境倫理学』(勁草書房)の「スピンオフ」論文を2本収録。
今号は入門記事も2本掲載。デヴィッド・ルイス入門最終回のテーマは「フィクションにおける真理」、そして新たに時間論入門も始まります。
さらに「文化の分析哲学」枠にも、写真論、ビデオゲーム論、障害者との共生論、という中身の濃い論文を3本並べ、ドナルド・ジャッド「特種な物体」という現代アート批評における古典の翻訳も所収。

質・量ともに大充実の『フィルカル』Vol. 4, No. 1。
ぜひお手にとり、議論にご参加ください。

Amazon でご購入いただけます。

目次

特別寄稿
「リズムの時間遡及的本性についての哲学ノート」(一ノ瀬 正樹)

特集1:ポピュラー哲学
「​「ポピュラー哲学」で哲学するためのブックガイド」(稲岡 大志)
「教養としての大学入試と哲学」(石井 雅巳)
「『君たちはどう生きるか』をどう読むのか」(石井 雅巳)
「キャラ化された実存主義:原田まりる『ニーチェが京都にやってきて17 歳の私に哲学のこと教えてくれた。』を読む」(酒井 泰斗)
「哲学はいかにして「武器になる」のか?—山口周試論—」(朱 喜哲)
「哲学の国」のポピュラー哲学:ミシェル・オンフレ『〈反〉哲学教科書』について」(長門 裕介)

特集2:『映画で考える生命環境倫理学』
「ハイデガー、ウォルトン、アリストテレス」(横地 徳広)
「人は人ならざるものと恋愛することができるのか」(山田 圭一)

哲学への入門
「デヴィッド・ルイス入門 第4回 フィクションにおける真理」(野上 志学)
「時間論入門 第1回 永久主義・現在主義・成長ブロック説」(大畑 浩志)

文化の分析哲学
「写真の「透明性」とデジタルの課題」(銭 清弘)
「ビデオゲームの統語論と意味論に向けて: 松永伸司『ビデオゲームの美学』書評」(三木 那由他)
「差異の認識と認識的変容」(佐藤 邦政)

翻訳
​ ドナルド・ジャッド「特種な物体」(翻訳:河合 大介)

イベント
公開ワークショップ「ネタバレの美学」(発表者:高田 敦史、渡辺 一暁、森 功次、松永 伸司/司会:稲岡 大志)

報告
「哲学研究者が共同研究に関わること:アナログゲーム制作/研究プロジェクトの事例を通じて」(谷川 嘉浩、萩原 広道)

コラム
「​異世界って何なんだよと思ってなろう小説を読んでみたら異世界転移モノに俺だけがどハマリした 第2話」(しゅんぎくオカピ)

新刊紹介​
セオドア・グレイシック『音楽の哲学入門』(源河 亨)

投稿募集中

編集部では次次号(Vol. 4, No. 3)へ向け、分析哲学と文化をテーマとした原稿を募集しています。

投稿締切:2019年6月30日(日)
投稿先:philcul[at]myukk.org(「at」を「@」に変えてください)
原稿は、メールの件名に「フィルカル投稿」と明記したうえで、添付ファイルでお送りください。

投稿の詳細については「投稿募集」ページをご覧ください。
熱意のこもった原稿をお待ちしております。

フィルカル編集部
分析哲学と文化をつなぐ雑誌